嘔吐下痢が大流行時に気をつけること
保育園では先週から嘔吐下痢が大流行しています。私のクラスの子どもたちはほぼ全員かかってしまい、保育士も次から次へと感染していく始末...。恐るべし感染力の強さです。
乳幼児嘔吐下痢症とは
潜伏期間は24~48時間です。主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、発熱です。代表的なものはノロウイルスとロタウイルスです。ノロウイルスは乳児からお年寄りまで誰でもかかります。ロタウイルスは乳児から小学校入学頃までの小児に多く見られます。潜伏期は3日間程度、激しい嘔吐や下痢(1日数回~10回以上)がみられます。38~39℃の発熱もある場合が多いです。下痢便は時に白色~クリーム色の便が出ます。
治療法
嘔吐下痢症を治すには、基本的にウイルスが体外に排出されるのを待つしかありません。特効薬はないので、病院を受診しても整腸剤が処方される程度です。
あとは、脱水にならないよう水分補給をします。嘔吐している場合は絶食し、胃腸を休ませるようにします。水分をとっても嘔吐しなくなったら少量ずつ水分補給をするようにします。ジュースやスポーツドリンクよりも経口補水液をおすすめします。
嘔吐してしまったら
便や嘔吐物の処理には十分に注意です。
①まずはしっかり窓を開けて換気!
②便や嘔吐物は使い捨ての手袋・マスク・エプロンを着用し、ペーパータ オルなどを用いて処理します。
使用したペーパータオルなどは、約0.1%(1,000ppm)次亜塩素酸ナトリウムとともに、ビニール袋に入れて廃棄。
床も約0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウムで消毒し、同様に処理、廃棄する。
市販されている家庭用塩素系漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど)で代用することができます。
③便や嘔吐物処理後は、必ず消毒薬を用いて手指を洗浄消毒。
嘔吐下痢症にかかったら保育園にはいつ登園できる?
私の勤める保育園では、例えウイルス性でなくても下痢、嘔吐症状がある場合はお休みをしていただきます。登園基準は、嘔吐がなく、便が普通便になり食事がしっかりとれるようになってから。家庭で食欲がない場合はその子に合わせて病児食を作れますが、保育園では個別の病児食を提供することができません。また、保育園では集団生活を送って体力を使うので、家では元気だったのに保育園では横になってゴロゴロして辛そう...ということがあります。
したがって、お家でゆっくり養生し、完全復活をしてから保育園へ登園するようにしましょう。子どもたちも日々頑張って保育園に行っていますので、体調の悪い時こそ気持ちに寄り添って十分に甘えさせてあげてくださいね。
冬に流行する嘔吐下痢症。非常に感染力が強いので、みなさんも手洗い、消毒、うがいで予防してくださいね。